よくあるご質問

後見について

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成年後見って何ですか?

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判断能力が不十分な成人の方のための制度です(未成年の方の場合は、未成年後見という制度があります)。
たとえば認知症、知的障がい、精神障がい等のために、ご自分の財産を適切に管理できない、生活のために必要な契約ができないといった場合に、本人以外の人が代わりに財産管理をしたり、契約をすることにより、ご本人を助けることができる制度です。

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成年後見にはいくつか種類があると聞きましたが、どういったものがありますか?

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まず成年後見制度は,大きく2つに分けることができます。

1つは法定後見制度です。
こちらは家庭裁判所に制度の利用を申し込むところから始まります。
裁判所に申し込むことができる方は、ご本人に加え、ご本人の配偶者、四親等内の親族等の方です。
法定後見制度の中には、ご本人の判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」と3つの手続があります。

もう1つは任意後見制度です。
こちらはまず、ご自分が後見人になってもらいたい方と契約を結ぶところから始まります(初めは裁判所は関わりません)。
ご本人の判断能力が低下した時に備えて、あらかじめ財産の管理や契約を代わりにしてもらう人を決めて、その人に任せたい内容を契約書にしておき、実際にご本人の判断能力が低下した時に、その任せる人に動いてもらうものです。

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申立の時に必要となる費用はどのくらいですか?

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まず、裁判所に申し立てる時の手数料として、切手代や印紙代が総額で1万円弱必要となります。
また、申立をした後、鑑定を行う場合には5~10万円程度の鑑定費用を支払う必要があります。
補助の場合は、原則として鑑定を行いませんが、後見・保佐の場合は原則として鑑定を行います。

申立をされる方が、申立の際の費用を負担することになりますが、ご本人のための申立で、ご本人の保護の必要性が高い場合は、裁判所に申立をすれば、ご本人に負担してもらうことができる場合もあります。

他には、申立を弁護士等の専門家に依頼した場合には、弁護士費用等が必要となります(当事務所については1件の申立につき、15万7500円(消費税込み)~)。

申立が認められて手続が開始した後は、後見人等として職務を行う方への報酬を、ご本人の財産から支出することになります(金額は、後見人等が行った職務の内容により、家庭裁判所が決定します)。

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法定後見の中の3つのどれに当たるかは、どうやって決められるのですか?

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医師が判断能力の程度を診断することになります。

ちなみに判断能力が低下した方のうちでも、最も判断能力が低い類型が「後見」、その次が「保佐」、3つのうち一番判断能力が高いのが「補助」のケースです。

裁判所に提出する診断書は決められた形のものがありますので、その診断書に記入してもらいます。

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本人の代わりに契約を行う人(後見の場合は後見人、保佐の場合は保佐人、補助の場合は補助人)は誰がなっても良いのですか?

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基本的には、ご本人のご親族や知り合いでなくても、誰がなっても良いのですが、近い親族の意見を聞くことは必要になります。
もしその意見の中で反対があれば、その人は後見人等になれないことがあります。

法テラスについて

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法テラスとは何ですか?

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法テラス(正式名称:日本司法支援センター)は、無料法律相談や弁護士費用の立て替
えを行う公的な法人です。
法テラスを利用するためには、収入額と資産額の要件を満たす必要があります。
要件に当てはまるかどうかについては、ご相談前に法テラスにお問い合わせいただけ
ると幸いです。
法テラスについては、以下のリンクからご確認いただけます。
初めての方へ|法テラス

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法テラスを利用して無料相談を受けたいのですが。

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無料相談をご利用いただけるかは、法テラスが審査を行いますので、事前に法テラスにお問い合わせ願います。
初めての方へ|法テラス に、収入・資産基準の具体的な内容が記載されています)。
また、法テラスの無料相談につきましては、同じ問題につき「3回まで」という回数制限がありますので、その点もご注意願います。
無料相談をご利用いただける場合は、当事務所に無料相談の申込書を備え置いておりますので、ご相談当日に申込書をご記入いただければ、当事務所から法テラスに申込みを致します。

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法テラスの立替制度を利用して、弁護士を依頼したいのですが。

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法律相談にお越しいただき、ご依頼いただくことになりましたら、その際、法テラスの民事法律扶助制度という立替制度を利用されたい旨、弁護士にお伝えください。
法テラスの申込みには、住民票や法テラスへの返済の引落口座の届出印、通帳の表紙等のコピー、収入資料(直近2か月の給料明細書や所得証明書等)、案件によっては戸籍謄本等が必要となりますので、ご依頼の際に弁護士からご説明致します。
事前にご準備の上、ご相談に来られる場合は、ご相談の予約時に、事務員に必要書類をお問い合わせください。

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法テラスの立替制度を利用した場合、どのように返済をするのですか?

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申込時に口座引落の申込書をご記入いただきますので、その口座から、毎月引き落としにより返済をしていただきます。
原則、月額1万円ずつのご返済となりますが、ご事情によっては、返済額を減額して設定してもらうこともできます。

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法テラスの無料法律相談はどういう手続で申し込めばよいのですか?

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法テラスの各地方事務所にお申し込みいただいても結構ですが、当事務所に直接、法テラス無料法律相談を希望されることをお伝えいただいても結構です。

無料法律相談をご利用いただける方には申込書をお渡しします。必要事項をご記入いただき、当事務所より法テラスに申込みを致します。